心身脳の健康並びに活力ある生活の実現に関与する。」
〈起源〉
「カムプレートの起源は中国嵩山少林寺の修業僧の健康法および修業法に在った。」
「菩薩達磨が西暦504年にここで禅宗を開いた。少林功夫は、この達磨によって伝えられた拳術の粋と禅宗の智慧の結晶(拳禅一如、釈迦の拳とも云われる)、座禅を続ける体力と心身智を鍛える修行の一環として発展した等々(その修行法の一つとして草の根の一種を良く噛んでいた。日本で言えば宮本武蔵の心の師で、剣術の達人(武術書「不動智神妙録」はつとに有名)でもある沢庵禅師は、いわゆる〈たくあん〉の考案者で、いつもたくあんのシッポを噛んでいたと言う。A記)。
現在の少林功夫は徒手による技を主とし、剣などの武器を使う技から、触れるだけで相手を倒すといわれる秘伝の技まで幅広く、日本で行われている少林寺拳法はここを起源にしている。」
*達磨大師(印度より中国に来釈し、嵩山「少林寺」に居を構え、釈迦の教え〈半ば自己の幸せを半ば他人の幸せを〉〈三法印〉を説いた。)
〈特徴〉
口・顎・唇の自由・自在の動きを刺激し、促進する。
(主な素材)
クラレ社製、セプトン、セラガラス、酸化チタン等。
〈使用時〉
歯磨き後、それぞれ各20回、噛む、舌上げ、口唇閉じを行う。
使用時間に制限は無く、例えば読書をしながらとか、テレビを見ながらとか行う。
歯軋等がある人は睡眠時に使用する。
《その性能及び取り扱い方について》
〈1.性能考〉
(その1) 吸綴・咀嚼効果(〈リラックス〉緩むと〈緊張〉噛む、又は吸うの口顎の意識的反復運動)「歯、歯並び、顎顔面育成効果、リラックス(β―エンドルフィン)効果、脳機能活性効果、運動機能(反射神経)の向上効果、唾液分泌効果。」
カムプレート〈Aiki Zero〉をくわえる(又は軽く噛むと)と身体内感覚がONとなり、心身脳の自動活動能がスタンバイの状態(又は可動)にセットされる。
心身脳の自動活動能がセットされると意志(意欲)が立ち上がり(志向性)、行われる全ての行為・行動・動作は、いわゆる操(動)禅となり、姿勢は、整(座)禅となる。
吸う、くわえる、噛む等の口顎唇の反復ストレッチ(口顎運動:1<速さ<∞:脳内アクション〈例:似(二)音異語連発「マニピチュ語」…クチ,グチ、クチ,ピチ、ピチュ、クチュ、、∞、、パティ、トティ。〉)は口腔環境を整え、心身脳の活力ある自動活動能を育成増進する。
〈噛み方健康法 驚くべき噛む効果 正食協会編 正食出版〉
「人間は哺乳動物なんです。ですから、第一弾目のロケットの打ち上げは、食べるじゃなくて、乳を飲むってことなんですよ。その段階でキチッと整理され、機能化されていないと、それから後のあらゆる人間的な機能性とか、体の秩序性とか、そういったものがうまく進まないんです。物を噛んで嚥下するという機能性がうまくできていないと口の中の感覚と運動神経と顎の筋肉との生理的連携がうまくできない、そして顎も小さく、弱くなる。又、水がなくて、少々バサバサでも、噛んで自分の唾をだしてこれでまるめて、ちゃんと飲み込むことができない。顎の運動や唾液線の分泌など、すべてが人間らしい形(本来的永遠の昔より創造され、引きつがれてきた人間としての共通するべき完璧な身体をもつ)に育たなくなってしまう。そういう子は口が開かず、はっきりとした言葉が出ず、又、姿勢や歩き方もおかしくなってしまう。赤ん坊は真っ赤になって、全身から汗を出して、20分なら20分乳を飲み、出なくなったら、まだ足らんなあと一生懸命飲む。こういう労働をしなければ、自分の胃袋は満たされないんだという、そういう自活心みたいなものが植えつけられないと、あとあと運動神経も育たないし、耐えるという精神面も育たない。
噛んでいない子と噛んでいる子とは、顔を見ただけですぐわかります。口の中を見たら血管の走り方が違います。レントゲンで見たら噛んでない子の骨はスポスポ、歯もスポスポですぐ虫歯になる。それだけミネラルがないわけです。骨梁がなく骨がぽろぽろして簡単に折れる。髪の毛も抜けやすく、色も赤茶けている。体中がゆるんだ状態になり力が入らなくなる。そういう子にタクアンをそれも、出来るだけよく干したのをしゃぶらせたり、ワカメの根っこを食べさせるとよい。それらを良く噛んで育った人の顎の形は生物学的にいってもたいへん優位で健康的で美しい形をしている。又、良く噛ませると知能指数が向上したという報告がある。生物学者の話でも、非常に緻密な噛み合わせの構造でもってきっちり噛むということが、ヒトの進化に多大の影響を与えたということからも、当然といえるでしょう。
ですから乳歯でしっかり物を噛みますと、その下にある永久歯の芽、歯胚が、噛むことで突き固められるんです。お握りを握るようにしっかり突き固められるんです。だからがっちりして突き固められた歯を作ろうと思ったら、乳歯のときからしっかり噛むことです。乳歯は永久歯の開拓者です。永久歯の親は乳歯なんです。しっかり噛まないとしっかりした永久歯は育たない。」
(その2) 口唇(頬)力効果「唇〈頬〉筋は表情筋(精神〈心〉の筋肉)、発声、呼吸、集中、意思、精神〈心〉に作用する。」
口顎運動を支配する中枢の一つである大脳辺縁系は、人の情動、本能を支配する中枢でもある。特にその中の扁桃核という部分は、咀嚼にとっても特に大切な場所で、咀嚼運動、舌運動、自然唾液分泌等の摂食本能を支配するだけでなく、記憶力、学習力とも関係している。又、これをうらづけるような「良好な咀嚼習慣を身に着けた子供は情緒的安定性が高い」というデータもある。
〈神経力動的バランスシステム〉 (参考:尾倉超限制止療法)
「手を額(おでこ)に当ててみてください。手を当てている内側が、前頭連合野と呼ばれている領域です。ここが〈人間の脳と〉よばれる領域です。ここは、注意力・思考力・集中力・創造力・想像力・記憶力・企画力・判断力・決断力・自己制御力・やる気のA10神経など、人間としての知性の発達に重要な働きをしている領域です。」
「それに対して、〈動物の脳〉の領域、大脳辺縁系(扁桃体等)は生命維持、生命力、本能性、喜怒哀楽等に関わり、人間らしさは、ここを基盤に発達していきます。」
「〈動物の脳〉が〈人間の脳〉へ、〈人間の脳〉が〈動物の脳〉へ、神経力動的に影響し合って人間性は発達し、これは乳幼児期のしつけと家庭環境によって大きく左右されます。食育はこれらに深く関与し、正しい食(口顎運動)を指導することで子供の人間性の形成に多大な貢献を果たします。」
「子どもに出来ること(良く噛む事)にも親が無意識に手を出す事(噛まずにすぐ飲み込む又は丸呑みは)は、神経力動的バランスシステムのメカニズムの発達を阻害します。」
「第二信号系(言語「話す」思考〈人間の脳:前頭連合野〉)と第一信号系(感覚「食す」本能〈動物の脳:大脳辺縁系〉)は一つの神経生理的バランスシステム系を形成していて、その重要なコネクター又はチャンネルの役割を果たしているのが噛み合わせ、又は歯並びです。そして神経力動的バランスは、口顎運動、いわゆる正咀嚼、良く噛むことで健全に形成され培われていきます。」
「コネクターたる歯並び、噛み合わせが上手く機能せず、神経力動的バランスが取れなくなると前頭連合野の注意力、思考力、集中力、創造力、想像力、企画力、判断力、決断力、自己制御力等の知的発達が低下して、依存性(依頼心)が増し、自考自立を本分とする人間としての発達(自立脳の発達)が阻害されます。」
(その3) 噛み合わせ安定効果「姿勢・動作バランス安定効果(上下、左右、前後)、安眠効果、運動能力の向上効果。」
*左右前後バランス良く噛むことが意外と難しい。
噛み合わせと身体の姿勢・動作とは深く関連している。下図は身体の姿勢・動作のバランスセンターといえる噛み合わせと、頭部、頚部、肩、胸背部、腰、骨盤、脚部との関係を示したものです。頭、頸、顎部、胴体幹、各エリアが無理なく(力みのない)バランスがとれた姿勢・動作は、運動能力を格段に高めるだけでなく、楽な睡眠姿勢を確保し、安眠を保障します。
〈腰痛対策〉
・姿勢が悪いのが腰痛の元
・上体を(腹部を意識して)ゆっくり房して左右に楽に捻る(2、3回)
・決して反らない、伸ばさない
(その4) 酸化チタン効果「光触媒効果による抗菌、防汚臭効果。」
〈光触媒とは〉
「光触媒」とは、酸化チタンに光(太陽光・蛍光灯の紫外線)が当たると非常に強い酸化力を持つ電子が生じ、そこに有機物(化学物質)が接触すると強い酸化力により水と二酸化炭素に分解されます。これが酸化チタンの光触媒原理と呼ばれるものです。この原理を利用することで、太陽や蛍光灯の光などを利用するだけで分解されにくい化学物質や細菌などの有害物質を分解し、拡散防止します。
(その5) セラガラス効果(セラミックガラス:トルマリン他十数種類の自然鉱石の合石)「マイナスイオン効果(活性化酸素除去効果、弱アルカリ性体質効果、リラックス効果)、微弱電流効果(神経伝達賦活)。遠赤外線効果(自然治癒力効果)、血液循環改善効果(血圧正常化)。」
〈還元活性セラガラスとは〉
「還元活性セラガラス」とは、自然鉱石(麦飯石・トルマリン・水晶・エメラルド・その他、世界各地にあるあらゆる自然鉱石の中でも綿密に調査・選定した鉱石)を電子変換させることによって、鉱石自体の“還元力”をより発揮できるようにしたセラミックガラスです。
「還元活性セラガラス」は以下のような能力を兼ね備えています。
「浄化力」・「活性力」・「味覚力」・「加水分解力」・「蘇生力」・「情報力」・「伝達力」・「抗菌力」・「正常化力」・「消臭力」など…。
〈トルマリンの特性〉
@)遠赤外線の発生
「トルマリン」は、“0.7〜11ミクロン”の遠赤外線を永久的に発生させています。これは、人体にとって最も吸収されやすい「吸収波長」と同じです。
A)永久電極の保有
「トルマリン」は、結晶の両端に電極を持っていて、鉱物内で永久的に微弱電気が流れ続けています。と同時に、大気中のマイナスイオンを通常の100倍も集める事が出来ます。
B)微弱電流の発生
「トルマリン」は、「電気石」と呼ばれているように、0.06mA(ミリアンペア)という微弱電流を持っており、摩擦や水分のある場所では永久的に微弱電流が発生しつづけます。この0.06mAという微弱電流は、人間の神経を制御する「パルマ電流」と同じ電流を持っているので、常に身体を活性化してくれます。
〈マイナスイオンの身体へ作用〉
@体内細胞の酸性物質(毒素)を排泄し、アルカリ性に変えて血液の循環を高めます。
A細胞の活性化作用
B血液の浄化作用
Cアレルギー体質の改善作用
D鎮痛作用
(その6) アイキ効果「リラックスの中の緊張が集中力の源泉:スウ又はカム(緊張)そしてユルム(弛緩)の中間のクワエルは集中力顎位そして、ナメル、スウの遊快、安心リラックスは持(継)続力顎位。」「リラックス内集中のアイキ効果はモチベーションを明確にし、自助自得感を高める。」
百ます計算もアイキ効果(口顎運動)!
〈学習はまさに個性を創造する〉 百マス計算の陰山英男氏文より
「基礎基本学習なくして総合学習は成りたたない」
(良く噛む事〈口顎運動〉こそ心身脳の基礎基本学習そのもの。これなくして丈夫な身体も健やかな精神、そして、ユーモアのある心は育たない。A記)
「真の個性とはまず画一的な基礎学習のうえに本を読み、実体験をして、様々に開花していくものなのです。それこそが、競争による真の多様性を生み、世の中を発展させる。教育は言葉を代えれば人間の創造です。小、中学校段階で、子供達一人一人に学習内容を選択させる必要はない。すべての子供達は彼らがこれから生きていく社会の中で必要な事を共通な知識として学ばなくてはなりません。」
「学習権とは、読み書きを学ぶ権利であり、質問し、分析する権利であり、想像し、創造する権利であり、自分自身の世界を読み取り、歴史を綴りうる権利であり、(略)学習行為は、あらゆる教育活動の中心に位置づけられ、人間をできごとのなすがままに動かされる客体から、自分たち自身の歴史を創造する主体へと変えるものである。」
「できる子だけ大切にし、できない子を大量に生み出すような教育を大多数の国民は、望んではいません。百ます計算でタイムを計るのは、他人と競争させるためじゃないんです。大切なのは、昨日の自分より良くなっている事。そういう評価で、みんな自信がつくんです。」
〈2.適応考〉
〈適応例〉
イビキ、歯軋り、眼痛、頚部痛、背部痛、腰痛、膝痛、不眠症、乗り物酔い、口呼吸、虫歯、口内炎、歯周炎、易ストレス、寝違え、知覚過敏症、不安神経症、自律神経失調症、認知症、顎関節症、顔、顎の歪み、首、肩のコリ、偏頭痛、多動症、無力症、鼻炎、鼻づまり、ウツ病、ガン、糖尿病、肥満、高血圧等の生活習慣病、他禁煙、ダイエット等
〈不適応例?〉
精微で非の打ちどころのない歯並びの人、快眠快食の方、スポーツ万能、学力優秀な人、明朗快活でユーモアのある方。それでも噛んでみませんか。
〈3.使用考〉
(その1)〈年齢〉3歳〜上限なし、自分の意思でくわえていられる人ならOK!
カムプレートはカチッと歯にはまる固定式のタイプではなく、口に入
れてクワエ、又、口を閉じて口の中に含むフリーなタイプなので、小型で違和感は少ないですが、使用する方の意志、意欲が大切になります。
(その2)〈使用法〉カム(左右前後)、クワエル(シャブル(口唇)、〈手入れは水洗でOK!〉
口にクワエテ、カム、スウ等、口、唇の運動という感覚で使用いただければ良いかと思います。口の中に人工の歯を入れている方でも特に使用上難しいことはありません。そのような方の場合、強い力でカムのはお控えください。
(その3)〈時間〉1回20分以上、一日2回以上が目安、但し時間は無制限。睡眠時学習効果:〈口顎運動≒思考活動〉は〈咀嚼リズム≒思考リズム〉
使用時間に制限はありませんが、一日のうちで比較的長く使える時間帯に使用してください。使ったり(入れたり)、外したり(出したり)を頻繁に繰り返していると、比較的小型のものですので、紛失したりすることがあります。又、慣れてくれば睡眠時のご使用をお奨めします。
慣れないうちは、口が上手く閉じずに口が渇いたり、朝起きた時、口から外れていることがありますが、慣れてくれば(三日程)、このようなことは、ほとんど解消します。
(その4)〈場所〉読書、映画・音楽鑑賞、一人仕事(料理、勉強、パソコン等)、掃除、睡眠時他
室内での使用だけでなく、屋外でもご使用いただけます。
口顎唇のストレッチは、心身脳的にリラックス効果があり、出番(スタート)の前の10秒間ストレッチなどはいかがでしょうか。
おしゃぶりは心身脳の発達に弊害!? カムプレート〈Aiki Zero〉はどう違う
おしゃぶり対談記事(2004.8 東京歯科保険医協会新聞)
〈3歳までの使用ですべてが不正咬合に〉(米津卓郎・東京歯科大講師に聞く)
私はおしゃぶりを勧める情報ばかりが氾濫する状況に以前から危惧を抱いていましたが、昨年、米津先生の論文を拝見し、われわれ歯科医師からおしゃぶりに対して正しい知識を持つ必要があると思いました。
おしゃぶりは口の中の発達や歯並びへの影響などからすると、2歳ぐらいまでにやめていただければ問題は出ないでしょう。ただし、カンジダ菌や乳酸菌が繁殖したり、おしゃぶりを使用する子供に中耳炎や呼吸器系疾患が多いなど、総合的にみると最初から使わないのが最善と考えています。
知り合いの子供はおしゃぶりを付けている時にはおとなしかったのに、おしゃぶりをやめると急によくしゃべり走り回るようになりました。
子供は口をふさがれている状態ではしゃべれないので、言語(知能)の発達は遅れると思われます。吸啜時間から考えますと、指しゃぶりよりおしゃぶりの方が圧倒的に長いというデータもあります。そこで総合的に言うと私の考えはおしゃぶりは最初から使わない方がよく、指しゃぶりしていてもかまわないのではないか、というものです。
1歳半、2歳、3歳において、おしゃぶりを使用している子供は、そうでない子供より、圧倒的に開咬、上顎前突の発現頻度が高い。ただし、おしゃぶりは指しゃぶりより比較的早くやめる傾向にありますが。
おしゃぶりを使っている子供は上顎が狭窄し下顎の歯列弓が拡大します。そうすると交叉咬合にならざるを得ない。
アイオワ大学の調査によると、下顎の乳犬歯間幅経が拡大し上顎は狭窄するようです。舌が下がるので上顎は狭窄せざるを得ない関係だと思います。これは仮説ですが、開咬になると口唇の閉鎖ができにくくなり、口を空けたままになります。すると楽な方から呼吸し始めるので口呼吸に移行するのではないかと考えています。「口呼吸を防ぐためにおしゃぶりを使いなさい」と言われる方もいますが、使い過ぎると逆に口呼吸になる可能性が高いと思います。
指しゃぶりのことを長年研究していたのがきっかけで、1999年4月にアイオワ大学に留学しました。そこで小児・予防・矯正歯科の共同研究に携わり、哺乳瓶、母乳、おしゃぶりなどの歯並びへの影響を研究したのがきっかけです。そのアメリカでもおしゃぶりはこれからは減っていくと思います。
市販のおしゃぶりを常用している乳幼児に歯の噛み合わせがおかしくなる咬合異常が多数発生していることが最近の臨床データで分かってきました。上下の前歯の隙間が開いて食べ物が噛めなくなる開咬や、その結果、引き起こされる下あごが横にずれた交叉咬合などです。東京歯科大学小児歯科で1997年10月から99年3月の間に生まれた1020人を対象に行った調査によると、1歳6ヶ月でおしゃぶりを使っていた68人のうち21人(30.9%)が開咬、2歳では46人のうち29人(63%)が開咬、3歳では9人のうち7人(77.8%)が開咬、2人(22%)が交叉咬合との結果で、おしゃぶりを使っていた全員がかみ合わせの異常を起こしていた、というデータが一昨年発表されました。
カムプレート〈Aiki Zero〉は、低位舌(口呼吸、下顎前方又は左右位置偏位の要因)、突出舌(舌突出癖による下顎後退偏位、開口、上顎前突)を改善し、又、舌が上位(前口蓋部)に密着し上顎骨の成長拡大をはかる正常嚥下を育成、確立、又は回復する。
*低位舌、突出舌共に、無(気)力舌と云える。(上顎歯列弓の狭窄による叢生歯列弓〈乱食い歯〉の原因。A記)
〈4.理論考〉
〈カムプレート理論〉
口腔野から見た人の心身脳の特性を書いてみました。噛み合わせと心身脳とが深く関わりあっている事を知って頂ければと思います。
(その1)「所定の身体装具(制限の緩い)を使用しての身体に緩い制限をくわえられた身体脳活動は能率的持続的で、有効な活動(知脳および身体労働)結果をもたらす。」
〈身体脳の能率的活動は身体特性の動きが正しく行われて始めて成立する〉
*身体姿勢・動作(含む噛み合わせ)は条件反射(原始反射)によって成り立つ。
*内外因的(心的、物理的)環境が起因して、運動器(からだ)の一部に緊張が生ずれば全身運動系はこれに対し庇護的に働く。
*心身のストレスによって生じた不快感覚異状が起因となって逃避的姿勢、動作をとるようになる。
*こころの動きに合わせ、からだはそれに合致する身体姿勢・動作(含表情)をとる。
*能率的でバランスのとれた姿勢、動作は身体の中心に動きが正しく集約(求心的、遠心的)されてはじめて可能となる。
*身体的特性上、体重がかかる体側は伸び、反対側は縮む、又、体幹を捻った側に重心が掛かる。
*身体の動きはすべて螺旋と伸屈の統合運動である。
*全ての身体操作は胴体の丸くなって反る、伸びて縮む、捻るの三つの動きが基盤(ベース)となっている。
*四肢は連合反応運動をする。(連合反応その1、2参照)
*手腕の回転軸は伸屈時、及び手作業内外領域で、変化する。(別紙:アイキ「スイングの方程式」参照)
*脱力した身体は股関節で地面を捉えることから始まる。
*身体の特性上、手作業領域には内域(Sゾーン)、外域(Bエリア)、そして後域(Zゾーン)とに分けられる。(手作業内外域早見表参照)
*身体姿勢には、力の発生(起)、伝導(タメ)、放出(射)に関わる特異的姿勢がある。
*噛み合わせと身体姿勢・動作は連動・連携して動く。
*バランス姿勢では、下顎は中立顎位で、前頭部(大脳連合野)を真下から水平に下支えする位置に移動しようとする。
*下顎は重心がかかった側の足に変位(咬合位:緊張位:ロールスライド)する。そして、変位した側の口角は上がる。
*身体姿勢は頭頚顎部位(睡眠時を含む)にその姿勢位を委ねる。
*心身の変調は噛み合わせ(含味覚)に顕れる。
(その2)「意識的(吸綴・咀嚼)な刺激によって出される外分泌系の唾液(力)は身体脳の調節能力(免疫力、自浄力、若返力〈パロチン〉、安息力〈リラックス〉)を高める。」
良く噛むと唾液腺から、多量の唾液が分泌されます。
その唾液は脳内分泌物質と同様の成分を生産していると言われています。
唾液力は身心脳の活性化と深く関わっているといわれる由縁である。
唾液の中に含まれる成分の主な役割。
1.消化酵素(アミラーゼ、マルターゼ、リパーゼ):食べ物を消化する。アミラーゼは、でんぷんを消化し、血糖値を速く高め食べ過ぎの防止に役立つ。
2.唾液腺ホルモン(パロチン):骨や筋肉を丈夫し、若返力に関わる。
3.ペルオキシターゼ:発ガン物質の「毒性」(変異原性)を抑える。
4.ムチン(粘りの成分):口やのどの粘膜が傷つかないように、保護する。
5.リゾチーム(菌の抑制成分):菌の働きを抑える。
6.ラクトフェリン(多機能蛋白):新生児の成長に関与する。
7.膵臓は体の唾液腺といわれるほど唾液腺に似た組織で唾液腺と連携して働きます。よく噛むと唾液腺だけでなく膵臓の働きも活発になりインシュリン等の分泌を促進します。
又、内分泌で働く成分に〈EGF〉:表皮成長因子
〈NGF〉:神経細胞成長因子
〈bFGF〉:繊維芽細胞成長因子
等は心身脳の成長と深く関わっています。
(その3)「顎位と脳活動領域は歯牙単位で相対し、顎が変移すると思考(意思)も切り換り、顎の自由度(六方向)は思考の柔軟性(立体思考)に、咀嚼効率(精微な歯並び程高率)は脳機能率(記憶、創造、言語、計算等)に比例する。(口呼吸の非接触時は思考の停止顎位、噛み締めは意思の凝固〈過緊張〉顎位)。」「自己、中立顎位は重要顎位と知る。」
中枢神経で咀嚼器官を動かしているのは主として、大脳辺縁系である。
大脳辺縁系の運動野の中でも咀嚼野はその三分の一以上を占めている。このような事からも、大脳の発達には歯や粘膜等の口腔機能からの刺激が必要かつ重要であるのは明白である。このように咀嚼器官と中枢神経は咀嚼運動をとおして相互に影響し合っている。
特に感覚センサーは高感度で、口に入った細い髪の毛を素早く識別できるほど鋭敏であり(無力な、又は過度に緊張した口顎筋はその感度を著しく低下させる)その口腔環境から多種、多様、大量の情報(刺激)が大脳に送られてくる。大脳はそれらを多角的に分析、判別、判断し、反応、反射する。このような刺激・反射の神経ネットワークこそが、脳活動の基本型となって、人の脳を活性化、そして、養成する。そして更に人の口腔機能の特徴が前後(滑走運動)、上下(蝶番運動)、左右(滑走、蝶番混合運動)と3方向の立体運動をこなすことであり、これが高度、精度の多角的分析(思考)に関与している。単純(蝶番運動等)運動に比較して、不安定さはあるが、広範囲で複雑な運動能は高度な脳活動と深く関わっている。
その口顎運動の中心となる中立顎位は故に更に重要となる。
正しい中立顎位が維持されなければ、口顎運動も不安定、不活発なものとなり、必然、心身脳活動(感情の起伏、物事の持続性、集中力等)も不安定、不活発なものとなる。
(その4)「下顎と頭頸部領域の生理的安定が体幹部の弾力性を確保し、身体、脳、情動(心)の能率的安定的活動を保障する。」
身体の中心幹軸体を成す、頭頚部と胴体部が無理ない、自然でバランス良い状態に保たれるには下顎と頭部(上顎は頭部の一部)が生理的に安定した状態に維持されていなければならない。
その姿勢、機能(動作)の中立的中心的に位置するのが、頚椎の5番である。
首のうしろの一番窪んだところに中指を当てて(これが不明瞭だと頚椎5番と頚椎6番の間が狭まって首が棒状に伸びた状態となり、身体活動が不活発の原因となる。)、その時に人差し指に相当する位置に頚椎の5番がある。
この頚椎5番が明瞭で、かつ柔軟性を持つことが、下顎と頭頸部領域の生理的安定を保障する。(中立顎位)
そうすると、ダンス(舞踊)、武道、ゴルフ、野球のスイング等の運動(身体操作)から、静的な座禅、ヨガ等の安定的な動作、姿勢が確保される。
日常の生活のなかでは、料理、掃除、洗濯、その他多くの姿勢・動作がいわゆる操禅といわれる能率的、安定的かつ心身脳的活動と化す。
(その5)「吸綴・咀嚼(筋)の本来的本能的自律運動(高低、拍動〈リズム〉、強弱)が意識的に行われる(豊食感≒健精神)事で不動の身体内感覚軸が立ち上がり、客観的な心身脳の活生術効果(自己の第三者化≒擬似咀嚼の副目的化による自在思考)をもたらす。」
〈思考の面白さ、主目的・副目的〉
思考は飛行する!?
「思考は思考(飛行)線を描いて飛行する脳内バーチャルアクションである。思考は目的に向かって立体空間を途切れる事なく(思考も単調飛行で飽きがくると止まるのは、動作と同じ)思考(飛行)するのが肝心。思考停止は飛行停止。無限の空間に無限の絵を描くが如し。操縦桿は噛み合わせ、操縦法は口顎運動(思考を操作する)。」
@)思考には主思考と副思考とがある
目前にある事態の解決に向かって思考を走らせる。その目前の事態の解決が当初の主目的となる。主目的は元来、目前的、近視眼的で思考も直視的直線的で平面的(二元的)思考に陥りやすい。事態の解決を目的とすると思考は具体性、論理性を要求されるから近視眼的思考はその必然といえるかも知れない。
但し、そこで、面白いのは、本来的に人の思考は立体思考(三元的)を有すると言うことである。
主目的が難問、難解であればあるほど、集中力が必要とされる反面、高まった集中力がいきづまった時、少し間(マ)を取る、又は、距離を置く、積極的には、全く違うことに没頭してみる。本来の主目的から距離を置き、高みから客観的にいきづまって思考停滞している自分を眺めると、問題解決の糸口が案外容易に見えてくる。この副目的的思考はあまり興味的、魅力的でないほうが効果的でよい。
口顎運動(噛み合わせの位置が変わると思考も切り替わるという特性)はしばしば、この副目的に活用される。思考の副目的化には非常に都合がいい。
A)意志力が思考を制御する
漠然と目前の事態を見ているだけでは、解決の糸口さえ見えてこない。
思考の前にまず、意志(意欲)があるということである。思考そのものは人の本来的本能的自律運動(吸綴・咀嚼)と深く関わっており、口顎運動の意志(意欲)さえ持てば、思考活動は自発的自然的に生まれてくることを知るべきである。
B)自在思考の応用
目前の目的、主目的(主思考)を短期目標とすると、副目的(副思考)を中期展望、そして、二次副目的(大局思考)を長期計画と置き換えることができる。これらの思考は、同時に存在するが、目前の取り組んでいる課題(集中している思考を「歩いている又は走らせている」と言う。)は、状況に応じて絶えずワープすることが容認される(一つの事に執着し過ぎない)。その際、現時点で、集中して取り組んで走らせている思考以外の他の思考を、長期的思考は「寝かせておく」、中期的思考は「座らせておく」、そして短期思考は「立たせておく」と言う表現で現されるように、いつでも取り出せる「スタンバイ」の状態(マークして〈又は手をうつ、手当てをしておく〉預けておいて忘れると言う感覚)にとどめておくことが大切である。寝かせて、あるいは座らせておくと、時が熟すれば、ひとりでに寝かせておいた思考が立ち上がってくる。一歩目的に近づく、又は答えが見えてくる。「寝かせておく」あるいは「座らせておく」という思考の間(マ)は大切である。
〈これら三つの思考が駆使されるには〉
柔軟性、自由性、自在性が不可欠である。人生をゲームと置き換えてみると、目前の「戦う技術(戦技)」、現場の中期的視野にたっての作戦の即時、即応が要求される「戦術」、そして高位より長期展望にたって観る「戦略」。この三つは相互に上手く噛み合う(活用)には、柔軟、自由、自在の立体思考は必然、欠かせない。
「噛み合わせが上手くいかなかった」とゲームの成績が思わしくない時に良く使われるフレーズはこのような視点でみると的を得た表現ではある。調子が思わしくない時は、噛み合わせの具合を整えて〈換えて〉みるのも良い。(実際の噛み合わせで)又、豊かで規則正しい生活リズムも円滑思考には大切。
(その6)「リラックス内集中(緊張)は呼吸を深く、胸は弾力性にとみ、重心は下がり、上腹部は力強さを持ち肩、背、腰が脱力した正姿勢から生まれる。」「その良い姿勢と無理のない自然な動きは自由で豊かな思考を可能にする。」
身体の在り方と心の動きというものが切り離すことの出来ない一つの「もの、こと」である。そして良い姿勢、良い呼吸は柔軟な思考に繋がる。
〈片山洋次郎著「整体 楽になる技術」ちくま新書〉
同じ何かに対して集中するとか、頑張るという場合でも、本人にとってやりたいことを自ら勧んでやっている時と、無理やりやらされている場合では、身体の在り方は違う。
好きなことを好きなように出来ている時は、骨盤の上部が引き締り、下腹部に力が集中する。これに対して強いられて頑張っているような場合は骨盤上部より、下部の縮み方が大きい。前者の場合はリラックス内集中が出来ていて、集中し終わって行くときも気分が良いのに比べて、後者の場合はリラックス内集中が出来ず、興奮度を高めて身体を固めてバランス(集中)を取ろうとするために、集中し終わって緩んでいく時、興奮や緊張が残ってしまい、気分も良くない。
思考の展開に身体の動きのパターンが反映されるとすれば、考え方の個性というものはその人の身体の動かし方の癖や姿勢のとり方の癖が繰り返し投影されることによって出来上がって行くと考えることもできるだろう。
赤ちゃんは生まれてすぐに教えられなくてもおっぱいを吸う。生まれてまだいくらもたたないのにおっぱいに吸いつく姿は感動的ですらある。このことは最も本能的快感に属すると思われる。そして、満足と安心感に繋がる。
吸う・しゃぶるという口の動きには、後頭部が引き締るという動きが連動し、骨盤上部も同時に引き締る。骨盤上部が引き締ると下腹部にぐっと力が入り、呼吸は深くなる。
ところが幼児がおっぱいを吸うことも、指しゃぶりも、いずれ禁止される運命にある。
この禁止され我慢するということが、骨盤底部の緊張を引き起こす。
このように骨盤底部の緊張=縮みは何らかの欲求を我慢して禁止・抑圧を受け容れる体勢である。そして本当はやりたくないことを頑張って成し遂げようとするときの体勢ということになる。問題は、そのような頑張りが、その達成によって褒められたり、評価されたりするという達成感=快感によって支えられていると言うことである。
これに比べ骨盤上部の縮みに基づく行動は、自らを他者の評価によらずに認めるということであり、あるがままの自分を認めるということである。(クワエル、スウ、シャブルと云う口顎運動。A記)
それは、根拠なくわいてくる自信に繋がる。これは、他者の評価によって生まれる自信と比べてはるかに力強い。
(その7)「心身のバランス、リズム、パワー(力強さ)、呼吸の調和がとれた定型(身体動作の規軸となるイメージ〈正しい〉図に基づく型:〈例〉アイキ「スイングの方程式」:別紙を参照)の動きは、それらと深く関連する噛み合わせ(口顎頬運動)を意識下に置くことで、精度と再現性の高い作業を可能にする。」
別紙:AIKI「スイングの方程式」を参照。
スポーツ〈動き〉を修得する際、見える上辺だけの動きを真似ているだけでは、身体内感覚は立ち上がってこない。
本来、自分の中にある身体内感覚は(誰でも)、ある種の感性、感覚が礎となって、出来てくる。AIKI「スイングの方程式」は、その一つの例であるが、一つの学習(工夫)モデルを習得することで、身体内感覚が目覚めるきっかけとなるものである。
(その8)「1〜7が正しく行われた結果得た成果は、繰り返し反復する内に少しづつではあるがシッカリした感覚(こうすると〈アアスルト〉こんな〈アンナ〉感じになる等)となって積み重なる。」「そして、それは全ての身心脳の活動の拠点(原初的身体内感覚モデル)として身体内に根付く。(自己本体内確信化)」
〈技の習得〉
優れた指導者から我々が学び取ることは少なくないが、肝心なのは「どうやって、学び取るか」だ。一番いい方法は、ただ素直に、単純に見ることだ。考えてもみよう。指導者と同じように技を掛けよう、と自分なり他人なりに指示するのは、まだ這えもしない赤ん坊に、ほら大人と同じように歩いてごらんと言うのと同じだ。そのぐらい大きな開きがある。指導者の技術を観戦中に「盗み取る」などというのは、初心者(未経験者)にとってはあまりにも無謀でナンセンスではないだろうか。自分自身が理解できない部分を、あまりに微細に観察することは、かえって自然な習得能力を妨げる。もっと自然な、静かな気持ちで技全体を見ることを勧めたい。
そのようにして観戦している内に、自然に自分が注意を引きつけられる箇所が出てくるはずだ。どこを見たい、どこは(今は)あまり関心を持つ必要がないと、自然に「見るべき箇所」を感じ始める。そこを見られればいい。そのまま、見た感じを持ち帰ればいいのだ。そして実際に道場で技を掛けてみよう。技は前とどこかが違っているかもしれない。そのまま技を掛けてみて観察し、自然に任せてみよう。
深く〈真〉なる自己に自由にさせて、新しい技を自分自身が模索するのを楽しんでみよう。自分自身は、指導者の技を見たことで何らかのヒントを得たのだ。そのヒントに刺激されて、自然に目標に向かって歩き出し、自分自身の技のどの箇所を「いつ」修正し、習得すべきかは本能的な嗅覚に任せてみよう。以上のような習得方法では、指導者から吸収したものと、自分自身の道場での試行錯誤との間を「行ったり来たり」繰り返すことで、次第に自然に「今度はこの部分の技術」に意識を集中して見よう、という準備が出来上がってくる。優れた指導者の技の残像と自分の体験とが、電気の交流のように交互に自身の中で繰り返されたあと、最後に、指導者のヒントを採用するか否かの選択は自分自身がする。又、自分が体験で選択を試していくようすを、客観的に眺めながら自分の動きを感じ取り、結果を観察する。「自分自身に習得させる」心の状態が設定されれば、自分自身にとっての最適な動きを見いだす自由が与えられ、技全体を一つの事象として捉える事を自ずから好むようになる。生まれながらに持っている習得能力を激励しつつ、手本を利用するが、手本に利用されることがない。習得は、あくまでも「内から外」であり、逆ではない。稽古のあとで、指導者自身がこんなことを言っていた、「自分で自分にはこれが正しいと信じた技術は、実は毎日変化している。習得するに従って、手本を毎日作り、そして壊している。私の技術は、毎日永遠に進化し続けている」。それこそが特質であり、本質だ。機会があるごとに、自身で進化しようとする。技術が進化するとともに、技術を習得する技術も進化し、優れた習得能力に気がつくことで、技が上達するだけでなく、ものごとを学び取る普遍的な能力が向上する。
このような体験、体感を繰り返し、反復するうちに少しづつではあるが、必ず積み重なっていき、益々自由度の高い、身心脳が創造、形成される。そして、意外と素直な自分自身にも気づく。
〈基本四系(24手)及び当系(2手)アイキ「ダンマの拳」より〉
〈5.睡眠考〉
〈究極のリゾート「眠り」、睡眠の仕掛け〉
「良く寝れると言うことは、身体的満足感をもたらす。その元は頭部、頚部、胸、背中、腰が弾力を持ち、良く動く呼吸運動(胸郭、肩背、横隔膜)によってもたらされる深い呼吸です。深い眠りは理想的な呼吸法(治療法)でもあります。カムプレート〈Aiki〉は下顎、頭頚部の安楽の相対位置を容易に確保し、快適な睡眠を保障します。」
より良い睡眠は、快適な生活を送る上で、不可欠です。その睡眠と口腔、そして身体姿勢との関連は意外と知られていません。睡眠を阻害する一番の原因は、心身脳の強い緊張によって、頭部と体幹部の連結部である頚部に強いストレスがかかる事です。これが呼吸を浅くし、快適な睡眠の障害となるのです。
〈処方箋〉
@)首(頚椎五番)の緊張緩和にはカムプレート〈Aiki Zero〉が有効である。
A)腰仙関節の緊張は、少し足を高くする事で緩む。
B)腰の緊張は、抱き枕等を使って、腰(腰椎三番)を少し捻る。
いずれにしても、頭頚部と顎部との間で安定顎位が確保されていないと、柔らかい、深い呼吸を伴う快適睡眠を得ることは出来ません。
勿論、イビキ、歯軋り、無呼吸睡眠は不快睡眠の元凶であり、これらは、カムプレート〈Aiki Zero〉によって改善される。
〈6.進化考〉
〈人の進化の道程で共に歩む三大器官〉
「二足直立(歩行)の獲得は人の身体に革命的変化をもたらしました。それが、口顎(歯、歯並び)、手腕(肩甲骨から手指まで)、大脳(特に前頭前野)の三器官です。そして、これらは相互に深くリンクしています。」……そして未来も。
〈人類の進化と身体の発達〉
人の骨格、機能は、二足歩行という人類の進化の過程で獲得した特異性と深く関連しています。
直立姿勢を得ることにより、骨格に多くの変化をもたらしました。主としては、骨盤、脊椎、胸郭、頚椎、頭部、そして精微な歯列と可動域の広い顎関節を持つ噛み合わせです。
人体は、筋・骨格系のハードと併せて脳・神経系のソフトによって成り立っています。しかし、それだけではなく、人は意図、意思という心理活動なくして身体動作は成り立ちません。身体を動かすにはこの心のパートが多分に関わっているのです。例えば、人が椅子から立ち上がろうと思っているだけでは、いつまでたっても立ち上がれません。立ち上がりたいなら、足を踏ん張り、腰を挙げて、全身にそれなりの力を込めながら、立ち上がるように努力しなければなりません。すなわち、まず、立とうという「意図」が生じ、そうなるように自分で適切に「努力」して初めて立ちあがるという意図どおりの「身体操作」が実現できるのです。(頭で思って〈考えて〉いるだけでは何も起きない、その前に行おうという〈又は行わない:抑制の意志〉意志、意欲がまずくる。口顎動作はその意志、意欲と深く関わる。)
立つということ、姿勢、動作が整うということは、心的な面でも画期的変化をもたらします。
以下 「身体を動かす心の仕組み」健康とスポーツの臨床動作法 成瀬悟策氏文より
「脳性麻痺の為十歳位まで寝たきりで過ごした子がはじめて一人でお座りができるようになった。その瞬間は、その子にとっても治療者にとっても極めて感動的な場面である。このはじめて重力にご対面の場面では、ほとんどの子が、右から左へ、左から右へと大きく、ゆっくりと眼と顔を動かして、周囲を見回す。さらにその直後から、それまで弱々しく頼りなかったこの子達の表情から仕草、言葉使いから対人態度までがびっくりするほどしっかりたくましくなるという大変化をする。はじめのうちは、タテになったため筋力が活動して血のめぐりが良くなり、生体活動が盛んになった為と考えてみたが、そんな生理・生物的な変化が起こるにしてはあまりに急速な大変化だから、これをもたらしたのは彼のこころにおける努力活動、すなわち動作の仕方が変わった為と考えるしかない。」
〈身体は精神(心)〉
人が物質的なもの、生命的なもの、心的なものを認識することができるのは、それは、人の存在自体が、これら3つの次元を統合・含合しているからに他なりません。それから、結論として、身体は精神であるとも言えることになります。精神と身体は、同一の現実につけられた2つの呼び方に他なりません。身体と精神は、全面的に合一し、区別されないものです。
〈7.由来考〉
〈名称の由来〉
「触れる刹那に宙を舞う幻の神技、華麗で深奥なるアイキ(Waza)の世界。」
「態勢ぎりぎりまで追ってパシィとつかんで離さない、そしてシッカリ受けを取る。アイキ(Waza)が入った瞬間だ。」…不思議で素敵なアイキの世界から。
〈アイキ「ダンマの拳」より〉
身体に触れる刹那に宙を舞う幻の神技、深奥なるアイキの世界。すごく不思議で楽しく、徐々にではあるが、「技がカカル」為の稽古心得。
「シッカリつかみにいき、(無心で、先入イメージは排す)、態勢ぎりぎりまで、追って、パシィとつかみ、離さない。」アイキ技の稽古の緊迫した瞬間である。
アイキ技はこの一瞬に技がかかる。アイキ技の稽古には欠かせない。
以下 受け身の心得の要諦について述べる。
その後はシッカリ受け身をとる。稽古の際、一人一人、身長、体重、力の強弱、柔軟性、気力、体力、経験など、異なる中での稽古ですから、相手を認め、協調と尊重を持てば、指導者の「こうすればもっと効く」とかの声が、結果、初心者は素直な受け身に専心でき、身体が練られ、全身の感覚を目覚めさせ、合理的な身体操作を身につけさせることが可能となる。
「これが自分の持てる力の数分の一の力で技をかけることが徐々ではあるが出来るようになるアイキ技の一端を覚る事に継ながる。」受け身に形無し。?
アイキの技は、目で動きが捉えられない為(達人の技)、シッカリつかみ、受けをとることで、身体に覚えこませるのが一番の方法だし、アイキ技習得の近道とすれば、受けの形を決めてしまうより、感じ方により(初心者と経験者は違って当然)受け方が違うことを認め(怪我だけしないようにしましょう)決まった受け方を指導しない方が結果感じる身体に体を練っていく、最善の方法となる。
*「アイキ技」とは技の型にとらわれることなく、勢い、間合い、タイミング、心理(つかまされる?)、はずみ、バランス、呼吸、脱力、身体生理(骨筋神経反射)等の全人格的特性の面から武の技を追求した日本古来の武道、武術の原理、原点ともいえる技法群を云い、その極意の心境は、「生命の流れと自分が一つに溶けこみながらも自分の存在を忘れず、ただそこに、あるがままの自分で存在するという生命のつとめを果たしている自分があるだけ。」と云われる。これを古人は宇宙自然の生命力、生きる力の源泉「アイキ」と言った。(一部参考:望月勇著「いのちの力」より)
〈8.食育考〉
〈最後に「食」について〉
「食(生命)と心身脳(不二)とは深い関係(革新進化)にある。その基本(愛情)は美味しく(調理)、良く噛ん食べる(自主性)、食べれる(社会性)事である。」
*大切なのは「食を育む心、語り継ぐ意志」
人間の脳は胎児2ヶ月過ぎから大脳皮質の形成が始まり、4ヶ月頃から神経突起が伸びだし、胎児のときにほぼ70%が出来上がり、生まれて3歳ぐらいまでに残りの30%が形成されます。
食育に基づく胎教とは十分なビタミンやミネラル、それにタンパク質などがバランス良く摂取され、さらに、胎児を養護している羊水中のリン脂質(レシチン)濃度を高めることです。
濃度が足りないと脳の発育に支障をきたし、時には死産の原因にもなります。
良い環境とともに、食育は、脳の発育にとって非常に大切です。(離乳食時の栄養特にリン脂質は重要)
〈リン脂質の働きは主として四つ〉
1.毛細血管の内皮細胞をつくる。
2.シナプスの神経伝達物質を受け入れるレセプター(受容体)の働きを高める。
3.体温や睡眠をコントロールする。
4.ビタミンA、B、E、Kの吸収をよくする。
新生児の脳の重さは、およそ370〜400グラムで体重の10%以上あります。
4〜6才で成人の脳の重さので95%にまで成長しますので、脳の重さだけを考えると小学校に入学する前にすでに成人並の脳に成長しているのです。
その後、脳神経細胞はゆるやかに成長し、9歳ぐらいでピークに達します。(この時脳の働きは最大になり、頭の回転はピークに達します。)
*レシチンが豊富に含まれている食べ物は、大豆(豆腐、納豆、味噌など)、穀類、卵黄、ゴマ油、小魚、などがあげられます。
「食(噛む)は全てに有効有益なモチベーション力を高める。」
歯と全身との関わりは長い間のテーマでした。特に大学卒業後、歯並び矯正医の道を歩みはじめた時点で、そのテーマは深く脳裏に焼きつくことになりました。
不正咬合(歯並び不正)が現代病なら、その原因が分かれば、予防が可能なはずである。都会病とも云われる歯並び不正は単純に遺伝が主因であるとはどうしても思えなかったのです。
10年程前、友人の話から片山恒夫訳、DR.プライス著の「食生活の近代化と身体の退化」という本の存在を知り、それが起点となって、新たに「歯と身体」というテーマに取り組んでみようという思いが決定的なものとなり、それがこの小冊子を書く原点となったと云うわけです。
その本文の中から、今でも、時ある毎に読み直す一文を紹介したいと思います。
〈食生活の近代化と身体の退化、これらの対立する大問題は解決するのか〉
片山恒夫訳、DR.プライス著「食生活の近代化と身体の退化」より
身体的に完璧だといえる未開種族の人々は、現代人のもっとも優秀な身体と瓜二つの身体をしており、又、彼らの欠陥も現代人の欠陥と重なり合うことが判明したのである。ただ、この後者の欠陥を持った未開種族の集団というのは、近代的通商との接触によって近代文明にかかわりをもち変えられていった人々なのである。我々は近代の無機分の減少した、ビタミンの含まれていない食品世界のなかに彼らを巻き込んでしまったわけである。
遺伝は複雑な特質をもっており、ある意味では不滅といえるが、それ自体は純粋に物質的な現象である。それは、蛋白質、ミネラル、ビタミンなどを単位とした遺伝子と呼ばれる物質から構成されており、遺伝が次の世代に受け継がれていくには、この遺伝子が両親の特別な生殖細胞によって再構成される必要がある。
これが完全に再構成される限りにおいて、身体的、および生理学的な遺伝特性が完全に受け継がれていき、人格とか性格という形で遺伝が現れるのである。近代化された未開種族からは、現代の心身障害に見られる異常な性格やそれに随伴する身体的欠陥を持った非行少年が生み出される。未開人たちのこうした堕落は遺伝によって起こったものではなく、遺伝が妨害されたことによって生じたものである。
その子どもたちは親から生まれたのであって、外的な環境が生んだわけではないことは確かである。その障害は治すことはできないけれど、事前に防止できたはずである。大自然は何百万年もの間、なんら異常のない鳥、蝶、動物を創造してきた。野生の動物にできるのに、なぜ私達人間にできないのであろうか。
そのようにして現れるこの身体的退化という問題は、両親から遺伝(原形質)の中の何かが近代的通商が始まり、文明・文化に変化をきたした後に生まれてきた子達には失われてしまったということを示唆している。
鼻孔が狭かったり、歯列が不正だったり、腰が小さいといった状態が待ち受けており、退化の影響はさらに心的形質にまで及ぶようだ。
本来的創造され引きつがれてきた頑健な肉体と健全な心と強靱な精神をもつアメリカ・インディアンたちは生きる上での動機を次のように述べている。
「精神的なものが基本になっており、ここでの成功の尺度は、〈私は同じ種族の人間にどれほど役たち、尽くすこと〉にある。」と。
「すべての生命体に共通して存在するのが原形質であり、それは生命の物質的基礎であり、今日知られている生命を与える物質としては、唯一のものである。原形質は、半流動体物質で、透明で、構造らしきものはないに等しく、見たところ不活性であるが、無生物と生物を区別する特殊な働き、すなわち成長と生殖を可能ならしめる働きをもった物質である。
原形質はそれが作用する単位である細胞の中で自らを形づくる。そして我々を造り、身体や精神に作用を及ぼす細胞の背後にあって、生命現象それ自体の大きな神秘─個人の自己発達の道筋を決め、細胞を通して将来の子孫に血統を伝えていくところの未だ解明されざる制御過程を推進する力をつくりだしている。」
今日我々は、各種賦活剤、様々なホルモン、ビタミン類に、新しく且つ、非常に大きな意味を見出している。これらの要素が将来、母親となる多くの人たちとその子ども達にどのような変化をもたらすかについても我々は知っている。(身体内感覚は母体をとうして胎児に共鳴する。A記)
「健康体操や体系的な身体訓練法をこんなにも高い水準まで発達させた種族は、たぶんこの未開のマオリ族をおいて他に例をみないだろう。朝早く起きると、村長はリズミカルな踊りを伴った歌を歌い始める。これに応じて、彼の家族だけでなく、となり近所の連中も加わり、そのあげく、村全体が同じテンポで揺れ動くといった具合になる。実は、これが身体の為にすこぶる効果的なのだ。これによって、深呼吸を体得するだけでなく、身体、特に腹部の筋力を発達させる。その結果、ここの人々は、老人になるまで丈夫な身体を維持することが出来るのである。」
「毎日の体操に関していえば、当地では、体を動かせる人なら誰でもこれによって運動能力を向上させていることがわかる。自然で有益なこの体操法は、ニュージーランドのマオリ族やその他の地域に住む近隣の種族が、長い間かかって作り上げてきたものと思われる。」
大地の丘に広がる平原に私は横たわり、地面に耳を押しつけ、
大地のなかで遠く深く脈打つ、心臓の律動的な音に耳を澄ます。
するとそれに合わせて私のなかの速くて聞きなれた心臓も脈打つ。
2つの音はまるで1つの音のようにともに強まりともに弱まる。
大地の音と私のそれは区別できない。
私は律動的な宇宙の心臓の一部なのだから。
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